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祝福へのパスポート

シンプルライフのすすめ
著者:アレックス・J・パシェコ 訳者:岩瀬浩余

 平和の根幹でもある「愛」の種をまき、若者を育て続けているハワイの教会、ニューホープ・クリスチャンフェローシップ。「オハナ(神の深い絆で結ばれた家族、子どもたちや友人との大切な関係)」の理念のもと、多種多様な人々をつなぎ、キリストに従う者たちの集まりを、神の愛による一致に導く理想に向けて活動。「でも教会って日常から離れている」「肩がこりそう」っていうイメージを持ってないですか? 教会は特定の範囲に社会から分離、限定される集団であっていいはずがない!!

並製 312頁/B6 著者:アレックス・J・パシェコ 訳者:岩瀬浩余
定価(本体1500円+税)
ISBN978-4-903748-17-7 C0098 Y1500E



目次
 シンプルライフの勧め
 結婚の真価
 人はなぜ働くのか
 あなたの人生、私の人生、その展望は
 ストレスを克服する
 天の御国とは
 混乱と破壊を収束しない神の真意
 祝福は宅配されない
 「犠牲」は天国への投資
 クリスマスの光
 復活祭(イースター)の本当の意味

本書「はじめに」より
ニューホープ今昔
 ニューホープ・クリスチャンフェローシップ(以下ニューホープと略称)の誕生は、今から20年前の1980年代の初頭。ベトナム戦争が終結し、「反戦平和(愛)」の喧騒が日常の世相の中で、それもアメリカ本土の基準で言えば、辺境の地でもあるハワイ州最南端の田舎町(ハワイ島ヒロ市)を舞台に、産声をあげた。
 平和の根幹でもある「愛」の種をまき、育てた当時の若者も今や60代、三代目となる肌色のちがう子どもたちが、集会の日ともなるとキャンパスや教室の中で、島の「愛と恵みの宝物(後継者)」として大切に扱われている。

「オハナ」と「アロハスピリッツ」
 ハワイ語で家族を意味する「オハナ」は、神の深い絆で結ばれた家族、子どもたちや友人を含めての健全な交友関係を表し、ニューホープの教会つくりの基本理念の一つとなっている。合衆国の文字が示すようにアメリカは多民族国家の代表であるが、ハワイ州はその最先端を行く。統計上は先住民のハワイアン、白人系、日系、中国系が各二割、残りがアフリカやその他のアジア系となる。しかし、この数字は一応の目安で確かなものではない。入植以降、数世代にわたり民族・人種間の融合が進んでいるからである。「他民族融合社会」とでも呼べばいいのだろうか、地球村のあるべき姿の先取りである。
  その意味で「オハナ」はまた、ハワイの多様な民族と文化をつなぎ、キリストに従う者たちの集まりを、神の愛による一致へと導いていく理想を示す言葉でもある。
ニューホープはまた、キリストが教会に対して、「世の中に出て行くように」と言われたことを「アロハスピリット(ハワイの愛の精神)」としてとらえている。教会の本来のありようは、特定の範囲に社会から分離、限定される集団であっていいはずがない。
ニューホープには、世の中で何ができるかを問われる集団としての理念(アロハスピリット)がアロハと二人三脚で今も息づいている。
 結果としてメガチャーチになっているが、個々の集会は雑多な人々の祈りの場である。去る者は追わず、訪れる者の着衣はかまわずの自由な気風は、奔放な流水も海に戻れば再び雨水となって樹木を潤すように、人もまた自然の循環の一部としてとらえるからなのだろう。一人ひとりが重んじられ、助け合う関係の中で、それらの活動が花開いているように思う。
 美しく生けられた花には、必ず調和と統一があるように、天地をつなぐ教会もまた、バランスと一致がそこにいる人々を生き生きとさせている証しである。

メッセージの基調は「神の愛」のイロハ
 ニューホープで語られるメッセージは、コデロ師も含め、私の知る日本のさまざまな教会で語られるメッセージとは、いささか趣の異なるものであった。一言で言えば、人生相談に近いやさしい語りなのである。絶叫型でも、聖書講義でもない。権威やカリスマに頼ることもしない。
 簡潔に言えば、笑いを交えた日常の口調で「神の愛」をどう実践するかのノウハウが語られる。メッセージの合間に映像、寸劇や舞踊(フラダンスが多い)・ボーカルなどが入り込む。
 そんな礼拝を重ねる中で、「神の愛」の理解の未熟を思い知らされることになる。首から土の心得に気付かされたのである。人に完全はない、むしろ不完全こそが人の常、不完全だからこそ本物(神)の声には、観念ではなく生体として反応するものなのだ。
誰に気付かれることも無く誰でも持っているもの(賜物)を、「神のために、神によってできる」というニューホープ精神の夢を暖めて、この本は生まれることになった。
 ハワイと日本を度々往復しながら、友人や親戚、肉親に「神の愛」を十分に伝道できないもどかしさを覚えていたので、メッセージは、それらの人々を視野に入れての編集となった。
 愛する人々が、「失われたまま」この世に人生を残して終わりとなるのは耐え難いことである。またクリスチャンと呼ばれるようにされたものの、キリストに従いきれなくて教会を離れている人々、信仰に疑問を感じている人々や生活に喜びのない人々に、この本が支援の一助になることを願って、アレックス師による主のメッセージからのいくつかを選ばせていただいた。
                              訳文・編纂  岩瀬浩余