キリスト教出版社、聖書関連書籍、共同出版、イベント、セミナー イーグレープ、BMP bmp ビーエムピー bmp.jp、キリスト教書籍、穂森宏之
e-grape
ホーム ブックス 共同出版 イベント BMP(コミュニティーサイト)


福音教会のルーツ

買い物

 


 

カート

カートをみる


福音教会のルーツ

―神学レポート 1―
B6版 並製・376頁 著者 塩島光三(しおじま・こうぞう)
定価3,500円(税別)ISBN978-4-903748-01-6 C0016

本書は、一八〇〇年にジェイコブ・オルブライトによって創設された「福音教会」の歴史を研究し、著者自身の信仰のルーツを解明しようとする熱い思いの結実である。



福音教会のルーツ 目 次

 序 論

 一、問題の提起
  一、序 説 二、疑問と謎 三、解決への光
  第一章 敬虔主義
第一節 概 論
第二節 フィリップ・ヤーコプ・シュペーナーについて
   一、生涯について 二、信仰について 三、働き(特筆すべき活躍)について
   第三節 アウグスト・ヘルマン・フランケ
   一、生涯について 二、信仰について 三、活躍について
   第四節 ツインツェンドルフ伯ニコラス・ルートヴィッヒについて
    一、生涯について 二、信仰について 三、活躍について
   第二章 ウェスレーの信仰
   第一節 序 説 
    一、敬虔主義への回顧 二、ウェスレーについて
   第二節 信仰の基
第三節 第一回ウェスレーの回心
    一、オックスフォード時代・ホーリークラブ 二、ジョージア宣教と第一回回心の諸問題
     A、ジョージア宣教 B、第一回回心の諸問題
   第四節 第二回ウェスレーの回心
    一、アルダスゲイトの体験 二、メソジストソサエティーと第二回回心の諸問題
     A、メソジストソサエティー B、第二回回心の諸問題
第五節 確 証 第六節 キリスト者の完全 第七節 先行する恩寵
  第三章 福音教会
第一節 序 説
第二節 福音教会の発芽期
    A、伝道者オルブライト B、オルブライトの宣教 C、晩年のオルブライトの宣教
   第三節 福音教会の形成期
    A、長老制の時代 B、第一回総会 C、引き潮 満ち潮
   第四節 福音教会の確立期
    A、第二代監督の選出と福音教会の動向  B、飛躍の時
   第五節 福音教会の危機
    A、概 論 B、南北戦争下における福音教会の進展 C、安定と進歩の時
      一、黒人伝道の試み 二、日本伝道の決意
    D、日本伝道の開始を決意
   第六節 福音教会の分裂
    A、神学校の創設 B、婦人伝道会の設立 C、分裂論争 D、分裂の時代
   第七節 福音教会の再合同と福音同胞教会の設立
    A、第一次世界大戦下の福音教会 B、前進運動 C、再合同 D、福音同胞教会の創設
  第四章 結 論
第一節 ペンシルバニア・ダッチについてのまとめ
第二節 敬虔主義についてのまとめ  第三節 ウェスレーの信仰についてのまとめ
  第四節 福音教会についてのまとめ
    A、福音教会の発芽期について B、福音教会の形成期について
    C、福音教会の確立期と教会の危機について
一、福音教会の確立期についてのまとめ
イ、第二代監督の選出と福音教会の動向 ロ、福音教会の飛躍
二、福音教会の聞きについてのまとめ 三、安定と進歩の時
D、福音教会の分裂、再合同、そして発展的終焉について  

 この本を推薦します。(本書より抜粋)
「光と塩の役割を果たした福音教会」 
             
イムマヌエル王子キリスト教会牧師 三森春生

 このたび、塩島光三氏の永年にわたる資料探求、収集、検証の成果が、一書にまとめられ、出版の運びに至ったことを心から喜び、また感謝いたします。
  というのも、私自身もある時期まではほとんど知ることがなかった「福音教会」の存在を、ある機会に知るようになって、米国の教会、ことに福音派に多くの影響が及んでいること、日本の福音派にも同じく大きな貢献を果たし、今日に至っているにもかかわらず、意外にその存在やルーツが知られていないことを残念に思っていたからです。私たちはメソジストの流れを汲み、ホーリネス・グループに属していますので、本書で知るように、大変近い関係にあります。現在、南米ボリビアの宣教師になっている私の弟が、米国の神学校で学んでいたオレゴン州ポートランドを訪ねましたが、その学校も福音教会に関係しており、あの地域一帯に大きな影響を与えていたことを知りました。その後しばしば、米国福音教会が福音派、ホーリネス運動に多くの貢献をしていることを気づかされました。・・・・・・・・

「望外の喜び」
  日本基督教団 東京信愛教会牧師  鈴 木 武 仁

この書物は、一八〇〇年にジェイコブ・オルブライトによって創設された「福音教会」の歴史を研究し、著者自身の信仰のルーツを解明しようとする熱い思いの結実である。ことに小教派であるウエスレアン=アルミニアンの信仰的伝統を基軸に展開された福音教会についてのまとまった文献はそう多くはないので限られた研究の紹介と言うことになりがちであるが、著者は幾つかの問題意識を持ってこれに向き合い、福音教会史が、現代の我々に提供するものを見出していく。福音教会が、真にドイツ敬虔派主義やメソジストの信仰を継承するものなのか、と言う謎への追究がそれである。従ってただ他の書物を綴り合せたようなものでなく、著者の永きに亘る伝道生活に専念した体験と、深い学識と洞察とによって書かれたもので傾聴に値するものがあると言える。
そのためには、今日の人々が、その思想と伝統に対して正しい認識と批判的鋭い洞察とを合わせ持つことによって、それらを自分のものとしていかなければならないであろう。
  それにはまずどのような信仰的背景の中でこの福音教会が生み出されていったのか、その原像を追い求め、それが時代と共にどのように変質していったかも重要な課題となる。
  出来ればその根幹となる信仰の原質を発掘したいというのが著者の願いであったのではなかろうか。・・・・・・・・

「主の豊かな祝福を祈りつつ」
日本基督教団 小石川白山教会牧師 古屋博規 

この度の「福音教会のルーツ」の出版は、塩島光三兄の信仰が情熱となり、その事がペンを走らせる源となったのだろう。小石川白山教会を創設した宣教師たちの歩み、そして、日本における福音教会のルーツである伝道者ジェイコブ・オルブライトの生涯の歩みと、教会形成の150年を辿りながら、日本のキリスト教伝来150年で継承すべき伝道の情熱を、再び燃え上がらせて下さったに違いない。
この出版を心からお祝いし、主の豊かな限りない祝福を祈りつつ、ここに、福音教会の確かな歩みを、塩島光三兄を通して共に覚える時となります事を願ってやまない。・・・・・・・

「信仰の敬虔を追求した塩島兄」
日本基督教団 東金教会牧師 中村征一郎

 塩島光三兄はわたしにとって、いろいろな意味で信仰の先輩である。兄とわたしは母教会を共にし(日本基督教団小石川白山教会)、同じ牧師(藤田昌直牧師)から洗礼を受け、また薫陶を受けた。塩島兄にとってもわたくしにとっても藤田牧師、そして藤田牧師の牧会され、福音教会の流れを汲む小石川白山教会は特別な意味を持っていたと思う。互いの信仰はこの教会においてその骨格が形作られたといってよい。特にそこで学んだことは「敬虔であることの大切さ」ということであった。藤田牧師ご自身が、極めて福音的、敬虔主義的なソーントーン宣教師より親しく学ばれ、それ故に「信仰における敬虔」ということは藤田牧師の最も大切にされたことであった。また、藤田牧師はソーントーン塾での学びの後改革派の中央神学校での学びをされたことから改革派神学の傾向も色濃く持たれた方であった。一見相反するような流れではあるが、先生の内にあっては何の矛盾もなく、「神の絶対性の下での敬虔」(カルビニスティック・パィエティズム)としてご自身の信仰を規定され、私たちにもそのことを教えられた。その先生の薫陶を得て、わたしたちも先達の後を追うようにしてこの信仰の歩みを辿ったのである。そして塩島兄にとっては、特に「敬虔な信仰」ということが信仰者として最も慕わしい目標とされたようであった。だからご自身の信仰生活においても敬虔性を追求すると共に、神学的学びにおいても敬虔主義神学というものが兄の大きな関心事となったように思う。兄はじつに二十年以上も前から、この敬虔の系譜を辿ることに関心を持たれたのである。そしてこのたび、ご自身の学びを一冊の書として表わされた。その書は、ドイツで敬虔主義―メソジスト―福音教会の流れを辿り、その底流に流れる豊かで生き生きとした「信仰の敬虔性」を浮き彫りにさせようとする労作である。それは故藤田昌直牧師への感謝を込めた信仰の応答の書であるのかもしれない。